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長期入院に備える医療保険は必要ですか?

2020.10.25

テレビCMなどで見ない日がないほど保険会社が熱心にPRしている医療保険。

15秒や30秒のCMでは全く気付かない大事なポイントがあるということをご存知ですか?

保険セールスが教えてくれない、医療保険の真実と知っておきたいポイントを記事にしました。

 

結論!医療保険選びで大切なことは最大でいくら受け取れるか?

 

入院日額10000円とか、女性特有の病気ではさらに!とか、CMで保険会社はインパクトのある表現で巧みに商品に興味を持たせます。

もちろん、CMで表現されていることは「事実」ですので、誇張表現でもなんでもありませんが、大事なことから目を背けさせています。

大事なこととは何かというと、顧客にとって「最大限いくら受け取れる権利があるか?」という点です。

一般的にCMしている医療保険は、1入院の支払限度額が60日型の保険です

支払限度額とは、契約している保険から最大何日分の保障が得られる日数という意味です。
例えば、入院日額1万円、1入院支払限度60日の契約をされている方が、脳血管疾患で緊急入院し90日間の入院をしたとします。

この場合、病院に入院したのは90日間ですが、1入院60日限度の契約だと60日分すなわち60万しか支払われないのです。

多くの方が、契約前に説明される保険提案書に記載している「60日型」という文字を「眺めて」いるはずですが、自分が入院することのイメージがつきませんから、この「日型」の重要さを気付かず他のところを気にしています。
毎月の保険料、払込免除がある、ガン診断一時金の有無など、こうした保障の有無も重要なことであることに変わりませんが、「日型」のところには何故か目が向かないのです。

では何故この大事な部分に気付かないのでしょうか?

 

入院支払限度についてのこだわりはない?

 

衝撃の事実をお伝えします。

実は保険セールスのほとんどが、入院支払限度についてこだわりがありません。

えっ?なんで?と思われるかもしれませんが、多くの保険セールスにとって「保険価値」を理解して営業活動をしている人が驚くほど少ないのです。
「保険価値」とは私が勝手に作った造語で、保険から最大でいくら受け取れるものかを図る指標のことです。

例えば、入院日額10000円で支払限度額によってどれほど「保険価値」に違いが出るか計算してみましょう。

1入院60日型の場合・・・10000円×60日=60万

1入院120月の場合・・・10000円×120日=120万

1入院365日の場合・・・10000円×365日=365万

1入院730日の場合・・・10000円×730日=730万

60日型と730日型だと、約12倍以上の給付金を受け取れる価値があると言えます。

でも保険価値が12倍なら毎月の保険料も12倍かというわけではありません。

例えば、30歳男性の某保険会社の60日型と730日型の保険料の比較をしてみましょう。

入院日額10000円
手術20万(入院中)5万(外来手術)
先進医療最大2000万

60日型・・・3047円
730日型・・・4217円

60日型に比べて730日型は約1.38倍程度の保険料です。

この数字を比較してご案内すると730日型を選ぶ選択肢もありかもしれません。

 

限定された疾病のみ支払日数無制限という選択肢も

 

安心感を得たいのなら、730日型を選ぶほうがいいかもしれません。

ただ、現実には730日型を選ぶ方は少ないのです。

何故なら保険料が高くなるのを敬遠するケースが多いからです。

 

「いいのは分かるんだけど、高くなるのは困るなぁ」

 

このような場合は、限定された疾病のみ支払日数無制限という特約を付けることが可能な医療保険も数多くあります。

具体的には、ガン、心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病です。

3疾病とか、7疾病、8疾病と、保険会社によって無制限になる疾病は異なります。

 

こうした支払日数無制限の特約を上手く活用すれば、保険料の負担を減らすことも可能です。

 

短期入院に備える必要はあるか?

 

とはいえ、昨今は入院日数の短期化が顕著です。

厚生労働省平成29年患者調査によると、主な疾病の平均入院日数は下記となっています。

 

胃がん・・・19.2日

結腸がん・・・15.4日

肝・肝内胆管がん・・・16.9日

気管・気管支・肺のがん・・・16.3日

乳がん・・・11.5日

子宮がん・・・11.5日

白血病・・・36.3日

くも膜下出血・・・104.2日

脳内出血・・・107.3日

脳梗塞・・・78.3日

虚血性心疾患・・・8.6日

高血圧症疾患・・・33.7日

糖尿病・・・33.3日

肝硬変・・・27.8日

 

ご覧いただくと分かるとおり、「脳」の疾病は長期化する傾向がありますが、他の疾病の平均入院日数はほぼ30日以内の入院日数になっています。

 

こうして見ると短期の入院、特に10日以内の入院でもある程度の給付金が出たほうがいいかもしれませんね。

 

このような背景があるので、1日でも入院すれば10日分の入院給付金を支払う特約を、多くの保険会社が提供しています。

短期の入院に備えたい場合は、こうした特約も活用するのもありですね。

 

まとめ

 

個人的には短期入院のためよりも、入院が長期化した時に経済的に破たんしない仕組みとして、医療保険は備えたほうがいいと思います。

 

何故なら数日間で退院し医療機関に支払う費用が10万程度なら、家計に大きな影響はないからです。

でも入院が半年、1年と長期化した場合は家計への影響は大きくなるはずです。

 

家計への影響が大きい「長期入院」への備えが出来ているか?

ご自身が加入されている医療保険の保障内容を今一度確認されてみてはいかがでしょうか。

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